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【読書メモ】働き方完全無双を読んだ

今回はこちらの本を読んだので感想を投稿します。

働き方 完全無双

ご存知の方も多いと思いますが、こちらは5chの管理人・ひろゆきさんによる「働き方」の本です。

新年度ゆえに考えるところも多く、「まあこれからどうやって働くのが良いのかなあ」とぼんやり考えていたので手に取ることにしました。

 

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本の概要

「そもそもこのままだと日本経済やばいし、その中で個人としてはどういう戦略を持って生きるのが良さそうか」ということをテーマにして語られています。

どうして日本はまずいのか? 個人の働き方はどうして疲弊していくばかりなのか? そういった流れの中で、個人と国はどのような戦略を持っていけば良いのかという背景事情から、生じている問題、それらに対するざっくりとした提案対策が述べられています。

 

本の感想

「働き方」にはフィジカルな部分、メンタルの部分、そして時流を読み解く必要があるという、それらはごく当たり前なんですけど、ひろゆきらしいライトな語り口が独特ですごくおもしろく読めました。

 

当然ですが、働くためには(たとえそれがデスクワークの人でも)ある程度体力が必要なわけですが、その体力を維持するためには日頃の生活でどういう部分を大事にすればいいか?という単純ながらも重要なライフハックが淡々と述べられているんですけど、それがすごくおもしろい。

たとえばひろゆきは鼻炎に悩まされているそうですが、鼻炎の原因は結局鼻の粘膜周辺に血流がたまりすぎているから起きてしまう、ならば鼻をつまんで口を閉じて頭を左右前後に1分ほど振ってしまおう。すると、鼻に集中していた血流が「それどころではない」と気づいて分散されるので、鼻呼吸がスムーズに行える。

すごく簡単な話なんですけど、誰も言語化しなさそうなところをきちんと個人のエピソードに落とし込んで、持論を展開するという流れがすごくおもしろいです。

 

働き方についても、他人と差別化して価値を出せる人間になるにはどうすればよいか、どういうことを大事にしておけば自分の人生を守れるか、たまにずるがしこさを見せつつも、経営者としても労働者としても一つの筋を通して書いているので、ひろゆきの語り口が苦手でない・インターネットの文化を楽しんでいる人にはおもしろく読めると思います。

 

もうちょっと掘り下げた感想

実はこの本は二週前に借りて、一気に読み終えたぐらいには文章がおもしろかったんですけど、実は心に残るものがあまりありませんでした。

 

というのも、「良いとされる働き方」ってだいたい「エンジニアの理想の働き方」的な話に近しいものが多くて、それっておよそ自分は普段から触れる考え方だからこそあまり目新しさがなかったのかなあと考えています。(目新しいものがないから、役に立たないというわけでは決してないんですが)

 

あと「日本は観光資源で頑張った方がよい」というひろゆきの持論にも正直「うーん」で、「ひろゆきにしては(もしかすると勝手に期待しすぎなのかもしれない)至極普通すぎる発想だなーーー」という感じに思えたのが自分の敗因かもしれません。

日本のインバウンド施策ももうある程度頭打ちしている印象がありますし、なにより観光で稼げるお金って地方にそこまで分配されるわけでもないので、結局地域格差がどんどん生まれるんじゃない?とかなんとか考えています。

 

とはいえ個人のライフハックはものすごくおもしろくて、やや不謹慎なエピソードなんですけど、ひろゆきは経営者として色々な契約書に目を通す必要があるため、言葉の厳密性を非常に重んじているとありました。そして「言葉は正しく使わないといけない」というまあそれはそうっていう発想に至っているんですが、特徴的なのが「『●す』とインターネットに書くと罪になるけど『●ねばいいのに』と書くと願望にしかすぎないから、これは罪にならない。どうせ同じダメージを相手に与えるなら、後者の方がいいですよね」というところはさすが5chの管理人をやっているだけあるなあと(本当に不謹慎ですが)ちょっと笑ってしまいました。

 

まあどうせ働くなら、企業はもちろん国家ともwin-winでやっていきたいものだよなと思います。

 

あと以前に書いたこの文章も思い出していました。そういえばちょうどrubykaigiの時期でしたね。

srknr.hatenablog.com

 

というところで、働き方 完全無双の感想日記でした。