みたぬメモ

地味にメモ

無性に家が欲しくなっている

資産運用の話ではなく、これはポエムです。

 

 

先日実家が引っ越したために、私の中で「実家」は二度と訪れることができない場所になってしまいました。

もちろん両親は健在であり、別の場所に引っ越しているので広義の意味では私に「実家」は存在するんでしょうけど、それはもう「自分の実家」ではないな、と。おそらく慣れ親しんだ家具もある程度は新調されたでしょうし、なにより、馴染みが持てなさそうです。(権利や相続的にも、自分の場所には断じてならないというところも大きい)

 

私自身は幼少期(の家の事情)も合わせると4回ぐらい引っ越しているので、引っ越しそのもの自体は抵抗がないものだと思っていたんですが、小中高大と多感な時期を先日引っ越したその家で過ごしていたので、部屋から見える景色や我が家のレイアウトがもう味わえないというのは、使い古された表現ですけど、心にぽっかり穴が空いたような気持ちになっています。

自分の中にそういうこだわりというか、場所(この場合は住所的な意味合いが近い)だけでない、執着や愛着があったんだなとつくづく思い知らされています。

 

特に小中高大時代なんぞ、いいことだらけの思い出というわけでもないですし、むしろ家に帰ることをひどく嫌っていた時期もあったんですけど、なくなってみると「ああもう帰れないんだな」という気持ちになっているのが、自分でもどことなく不思議です。

 

でもなくなってしまったものはもうしょうがないですから、それはそれとして。

 

最近は「いつでも戻れる家を自分に残したいな」という気持ちが無性に湧いてきました。いまだってすでに衣住食が保証されているのに、どうしようもなく「家」という存在に焦がれています。(繰り返しになりますが、資産運用とかそういう面が大きいわけではなく)

家が欲しいなら土地を買って、家を建てて……ということになるんでしょうけど、センチメンタルな気持ちのまま買うものでもないし、ただただ自分を含めた次世代に不可侵の空間を残すという意味合いで欲しいんだろうなと、自分の中の気づいていなかった欲求と向き合っています。

 

結論、持ち家の実家がある人がうらやましいんだよなあ。

この日本で家を買うなんて無駄遣いだとか昨今はよく言われているけど、家があるのはいいと思います!というだけの話でした。