「幸せになる勇気」アドラー本を読んだ
読みました。
貸してくれた先輩から「こっちは一気に読み進めるのがいい」と言われていたことと、前作で馴染めなかった分、本作はサクサクと読み進めることができた。
前作と比較して感じたこと
前作読書記事はこちら↓
前作を読んで受け入れらなかった人ほど、最初の読みやすさは高いと思う。
前作はとにかく悩みばかりで行動しなかった主人公の青年が「アドラーすごい!」と思ったところで終わった。
今作はその3年後という設定で、しかも青年は3年間の経験を通してアドラー哲学の欠点を見出した上で、師匠である哲人とアドラー哲学議論バトルをするという具合である。
だから人によっては「前作であれほど感心したのに、なんでこんなこと言うの??」派と「ちょっと私情が入りすぎな気もするが、アドラーに対してここまで言うのもいいかもね」派に分かれると思う。
響いた部分
今回私の中で特に印象に残っているテーマが二つある。
承認欲求5段階と、恋愛観(結婚観)だ。
承認欲求5段階
アドラーは人間の承認欲求を5段階に分けていると本書で述べている。
第5段階、すなわちもっとも重い段階になると"無能の証明"に入ると語られていた。
簡単に書くと「色々やったけどもうだめだ。自分はもう何もできないから放っておいてくれ。」という人がいわゆる第5段階に入る。
(本作でも書いてあったけど、誤解しないで欲しいのが、口で言えてしまうレベルであるなら第5段階ではない。)
そのくだりを読むと、自分が所属している任意のコミュニティにおいてどういう感じ方を受けがちになっているのか、自省できるなと思った。
恋愛について
「愛される努力ではなくて、愛する努力をしろ」という一文は脳天から痺れた。
アドラーいわく、”現在の教育ではどのように振る舞えば他者から気に入られるか、愛されるか、ということばかり教えて受け身である。
しかし愛とは受動的でなく能動的に行われるものだ。”というくだりは胸がひたすら痛かった。
最後はどうやって愛する人を見出すのか、そもそもなぜ人を愛するのかが書いてあって、恋愛と人生観を上手に絡めて書いたのはよかったと思う。
他人にオススメできるかどうか
前作を読んだ人で、アドラーの考え方に不信感を持った人には「まあアドラーをそれで判定するのは早い。こっちも読んでみたら」とは言える内容だと思う。
前作を読んで「世界が変わった!楽しくなった!」という人ならもうそのまま突っ走ったほうがいいと思う。
次に、前作を読んでないものの、恋愛や結婚に関して真剣に考えたい人ならオススメできる気がした。自分の精神の弱さを叩かれることは請け合いだろう。