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おもしろ同人誌バザール神保町に初参加&出展してきた話

2022年11月6日の日曜、こちらのイベントに初参加&初出展してきました!

あとで読み返す用に所感を書いていきたいと思います。

hanmoto1.wixsite.com

 

参加動機

以前ブログにて、「コミケ参加は100でひとまず終わりにする。今後は他のイベントを見てみたい」という気持ちを書きました。

srknr.hatenablog.com

そして今回たまたま『おもバザ』のイベントをTLで見かけ、滑り込み参加申し込みを決めました。

おもバザはコミケでいうところの評論島に特化したイベントに思え、自分の趣味や頒布物とも親和性が高そうであること、神保町は自分が住んでいるところからアクセスもいいし、一度は歩いてみたかったという気持ちがありました。

何か作りたいというよりもイベントに出てみたいという気持ちの方が強く、今回は新刊は用意しませんでした。

 

出展者目線で思ったこと

全体的に準備がゆるくて楽

申し込み段階でサークルカットを用意しなくて済んだり、あれやこれやを読み込む量も少なく、わりとサクッと申し込めた気がします。

 

当日も全体的に楽でした。まず、会場(ベルサール神保町)へのアクセスが便利でした。会場選定が本当にありがたい〜。

ビックサイトもそこまでアクセスが悪いとは思いませんが、イベント当日に電車に乗っている人・公道を歩く人の数は桁違いなので、そういった意味でも利便性を感じました。(でも私が晴海近くに住んでいたら感想が違うのかもしれない)

貸し会議室ビルなので空調も効くし、お手洗いも近い。建物も新しくてテンションが上がりました。

 

次に受付。

出展者は朝9:30から10:50までに会場入りすればいいとのことで、コミケの早朝スケジュールと比較すると「やはり楽だな〜」と思いました。(繰り返しになるけど、コミケは人の出入り数と規模が段違いなので、比べることは違うとは思いつつ)

あとコロナ禍だからかはわからないけれど、おもバザは事前に出展者証の配布はなく、当日受付で一般参加者共通のパンフレットをもらうだけでした(パンフレットが通行者証代わりになる)

あと受付といってもスタッフさんからパンフレットを渡されただけで、特に名簿チェックもなく会場入りできました。逆にこんなにゆるくていいのだろうか……。(でも朝に出るときに、持ち物確認でバタバタする手間が省けるのは大いにありがたいです。)

さらに言えば見本誌提出もなく、基本的に出展者の善人性を信頼してくれているんだなと思いました。

 

イベントの客層

30~60代の人が多い印象でした。『何かしら特定コンテンツのガチオタクです!特定の本だけ買いに来ました!』という人たちではなく、色々なものに一通り興味を持っている人が多いという印象でした。

特に私の頒布物の場合、タイトルが長い+表紙もシンプルなものが多めなので、コミケだと素通りされやすいんだけど、おもバザは机の前に立って「ふーむ、このタイトルはどういうこと?」とコミュニケーションしていってくれる人が多いと感じました。

(ただしコミケはスペースが狭く人通りも多いので、迂闊に立ち止まりにくく、そうしたくてもできない人はいるとは思う)

ただイベント終わりぎわに隣スペースの人と話したところ、「結構目が肥えている人が多いのか、他イベントより捌けにくかった」と仰っていました。むずかしい……。

 

購入者目線で思ったこと

ざっと見、グルメや旅行を中心とした評論が多いな〜と思いました。逆に言えば技術評論や何かしらの分野のノウハウ本は数が少なく、そういったスペースには人もあまり寄っていなかった印象があります。

あとコミケの評論島で見たことがあるスペースが多かったです。やっぱり被るんだな〜。

そして会場を回るのが楽でした。最初は建物として二箇所に分かれていること、さらに2階・3階と階層をまたぐ案内図に不安にすら思っていたけど、歩いてみれば空間にもゆとりがあって吟味しやすい。ディスプレイを凝っているスペースも多く、見ていて楽しかったです。

 

一方で気づいたコミケの良さ

コミケとばかり比較していたけれど、コミケって改めてすごかったんだなと思えたところも出てきました。

別におもバザ主催さんに対して『コミケを見習え!』と言いたいわけではなく、以前の日記で『コミケは〜』と色々書いちゃったけど、コミケはこういうところがよかったんだなというか、自分はそれらをあたりまえに受け取っていたけどあたりまえじゃなかったということに気づけたので、忘れずに書いておきたいと思います。

 

ゴミ箱設置

お茶の容器を捨てようと思いビル内を歩いたけど、ゴミは全部持ち帰り。ここで初めて「あっ! そういえば他のイベントって大体ゴミ箱がない!」と気づき(思い出し)ました。

コミケだとだいたいどこかしらに大きなゴミ箱が設置されているのですが、それって本当にすごいことだったんだなと。

ゴミ箱設置(と回収)料金は出展料に加算されているのかもしれないし、設置しなかったらポイ捨てがたくさん生まれるからといった理由があるのかもしれないけれど、それでもやっぱりコミケってすごいと思いました。

 

会場内BGM

書くかどうかちょっと迷ったけど、設営準備しているときに、会場内スピーカーから正直に言えばあまり好きでないタイプの音楽がずっと流れていました。どうも主催者さんが個人でやっているバンドの曲っぽい……? 

そのため設営中はヘッドホンをずっとつけることにしたものの、これが開催中にずっと流れていたらキツイなとちょっと思いました。(確かイベント中はBGMは鳴ってない)

 

二次創作イベントで公式アニメの主題歌を流すのとは毛色が違うし(それはそれでJASRACといった違う問題は起きるかもしれないけど)、本音を言えば少しモヤっとしました。

ただ一方で、主催者さんらのイベント開催に至るまでの労力を思えば、好きな音楽を準備中に流すぐらい『まあ、いいかな』と思う自分もいる。

この『まあ、いいかな』という感情は積極的にOKというわけではないけど、本当に『まあ、それぐらいなら』的な。これがもっと強めのプロパガンダ行為、たとえば『こちらは私が所属している宗教団体の公式メシアソングです! 聞いてください!』とかであればその場で帰るけど、自分がヘッドホンをつけていれば問題ない範囲で収まったので、まあ(強い被害も出ていないし)いいかな〜という気持ちでした。

そのほかも実はちょっと「ん?」と思うことがあったけど、自主規制しておきます。

 

そして、『コミケってこういうことで意識を取られる必要はなかったんだな』と思いました。

コミケは『特定個人の好み』が全体運営に反映されにくいように見えていて、それは参加者にとってすごく気楽でいられた環境だったと思いました。(事実はわからないけど、末端泡沫サークルからすればそんな風に思っているということです)

たとえるなら、コミケや企業主催のイベントは大都会で、中小の即売会は地方の町というか。

大きいところほどシステマチックになっていて、最初に覚えなければいけないルールはたくさんあるけれど、慣れればすごく気楽に過ごせるし、本当にまずいことさえしなければ人数の多さゆえに後ろ指さされることもない。

一方で、中小は参入こそゆるいけれどそこにある暗黙的な文化に迎合する必要があり、顔見知りも多い中で、そこに馴染めないなら出て行くしかないという雰囲気を持っているというか。一長一短ですね。

 

余談というか

まあ本当にこのあたりってすごく難しい話のような気がしてきた。

営利団体でなく善意で開催してくれている主催に対して、あれしろこれしろと際限なく要求する行為はおかしいと思うし、かといって運営の私物化に歯止めがきかなくなると、自分が巻き込まれたときに自衛できないかもしれない。

コミケを持ち上げてはみたものの、コミケコミケで長年の実績と大規模になったからこそシステマチックできているところもあるだろうし(もちろんその中で何も揉め事が起きなかったとは考えにくいし)、それを他のイベントができるようになるかとかそもそもそこまで続くのか?とか考えだすと本当に難しい。

出展者・参加者だからと言ってなんでもかんでも要求しないようにいたいし、とはいえ運営は運営である程度の節度は持っていてほしい。ということが大事なんだろうけど、いや〜〜〜頭がパンクしそうです。

実際にそういったことで運営が潰れたところもいくつかみてきたので、ここいらは難しい問題……。

 

まとめというかどうでもいい自分語り

うまく言えないけど率直に言えば「ま、こんなものだよね」という感じです。悪くもなく良くもなく。

でも全体的に見たら、コミケの次に出てみたイベント体験としてよかったんだろうな、みたいな。(実際もっと他のイベントに出てみないとこのへんの評価は難しいんだろうけど、でも本当に強い不満も、逆に言えばとんでもない充実感があったわけではない)

 

おもバザではここに書いたこと以外にも色々なことを考えるきっかけに遭遇して、『そもそもどうしてイベントに出てるんだっけ?』『自分の人生にとって、おもしろいと思えるものってなんだろう?』というところを改めて考えさせてもらえました。

 

イベントに参加するときの理想像は『どうしても自分の中にあるこれを表現したい! そしてそれを気に入ってくれる人の元に届けたい!』からの『じゃあこのイベントがスケジュール的にもやりたいことにも合っている! 参加!』となるのがいいんだろうけど、

自分の場合は『人生に一度はコミケに行ってみたい!』からの『じゃあ出展側として出た方がいいよ』というアドバイスを受けて、それがなんやかんや周りの人たちのおかげで惰性で続けることができてしまいました。

最初の目的はとっくに達成しているし、今回は新しいこと探しでおもバザに参加させてもらった……というところだけど、やっぱり自分が求めていた楽しかったとはちょっと違うような気がしていて、はて何をすれば自分は楽しいんだろうとすごく考えてしまっています。

 

そのことと関係あるかどうかわからないけど、

自スペースに立ち寄ってくれたお姉さんと、「ここのスペースに置いてある本、傾向が結構バラバラな気がするんですけどどういうことですか!?w」という話で盛り上がって、「あっこちらの本は私が邪悪なときに作った本で、こちらは心が純粋なときに作れた本です!」という説明をしたら「ああ、だから結構テンションが違うんですね……なるほどこれでシナジーが生まれてるんですね」とめちゃくちゃ納得されて、一方で私も私で「あ、なるほど今の自分は綺麗に見せたい自分と、内側から出てくる負の感情とで今めちゃくちゃ喧嘩が起きていて本当は表現活動どころじゃないのかもな」といったことに気づいてしみじみしました。

やることやろうね、はい。

 

そんなところで今回も締めます。