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コミケ超初心者が平成最後のコミケに初出展したら楽しかったという話

2018年12月31日、コミケ(C95)に初出展しました。

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どう見てもコミケ当日のものじゃないビックサイトの写真

 

私はコミケに縁遠く、毎年夏冬のニュースを見ては「やばい数の人だわ……絶対行きたくない……」と敬遠していました。

オタクの私ですが、公式(けれどコミケに出るタイプの企業ではない)にお金を落とすタイプのオタクで、率直に言ってしまえば個人の作った本の魅力はよくわからないというタイプのオタクでした。

というわけで、まともにコミケに行くのは初めてという状態からのスタート(ちなみに昼からは行ったことあるけど、すぐに撤退した記憶がある)、これはそんな超初心者でもコミケに出展したらおもしろかったよーという話です。

 

超初心者が出展しようかなと思った経緯

「そんな動機かよ!?」と思われそうですけど、まあ誰かにとっては必要になるかもしれません……ということで恥を承知で書いておきます。

 

1. 平成最後のコミケだった

平成最後じゃん、出てみるか」。これ。

色々考えたけど最後の後押しになったのはこれかもしれない。平成に生きる自分として「平成最後の大イベント」に出てみたくなった。申し込んでダメならそれで潔く諦めればいいし、受かれば頑張ろう。そんな感じでした。

 

2. でもその前にたくさんの友人と話していた

でもその前に、友人に恵まれていたのは忘れちゃいけません。

私はコミケをはじめとした、イベントに出展する側の友人に多く恵まれていました。

だからどんなモチベーションでやっているかとか、どれぐらいのスケジュール感なのか、費用感は……ということを雑談ベースで話す機会が多くて、「あれ、私でもできるかもなあ」と思わせてもらったことは大きいです。(あと私は高校時代に学校内外に配布する、冊子や書類を作る組織に所属していたので、紙の出版物を作る上での泥臭い作業感をよくわかっていました。ですので決して制作過程そのものを見下しているのではなく、今までは公費を使ってグループでやっていたものを、スケジュールや費用感全部含めて個人でもなんとかやれるんじゃないか、と思ったということです)

 

特にC94で初出展された、「ねるねるねるねのすゝめ」を出したころんさんと夏にごはんを食べる機会があったのが、私的に大きかったです。ねるねるねるねのすゝめ - ころんくんのお店 - BOOTH

ころんさんもC94が初出展だったため、ビギナーがコミケを始めるには……というところをじっくり聞けたことはもちろん、ころんさんの新刊本を直接購入させていただいたとき、私は「やっぱり物を作る人間ってのはそれだけで強いよねえ」といったことを言いました。

その言葉が自分の中でジワジワと刺さって(自分で言ったのにも関わらず)、「うーん、ということは特に何も作っていない今の自分は、強くないって状態なんだなー」→「何か作りたいなあ」と自分の中で考え始めるきっかけになりました。

周りは製本なりアプリ作成なり色々な挑戦や制作をしているのに対して、自分は消費活動ばかりで、生産的なことはあまりできていなかった自分が歯がゆかったんだと思います。

 

3. 技術書典

池袋で開催された技術書典に行ったんですが、これが面白かった。

techbookfest.org

買う側の私が「なんかよくわからん分野だけど買ってみるか」と、びっくりするぐらいたくさんの本を買いました。これはすごく衝撃的な体験でした。というのも私がむかしむかしとある二次創作同人誌の即売会に行ったとき(まあそのときは高校生だったのでお金がなかったとか発禁本が買えないとか色々制約はあったんですけど)は、厳選した本しか買いませんでした。その私が、両腕が重くなるぐらいの個人発行誌を買いました。本屋でも表紙買いをしたことなんて数える程なのに!

この経験から、私は今まで「価値を見出せないものは買えない」という人間だと思っていたものの、「よくわからん分野だが何かそそられるものがあるから買う」という一面を持つ人間だと気づきました。そして、「こういう買い方をする人って結構いるんだな」と気づきました。

技術書典をきっかけに、「自分の出すもののクオリティがどうこういうのはやめよう。どんなクオリティであれ、買うかどうか決めるのは手に取った人だ」と、コミケ来場者達の胸を借りるつもりで頑張ろうと改めて考え直した気がします。

 

4. そして平成最後のコミケ

あれ、1と同じじゃん?気のせいじゃないね。

でも2と3のことがあって、「うーん、何か作るか」と「平成最後だし!!」というノリに乗れました。「コミケに出る」って決めたのなら、私もスケジュール考えて物を作って出展するんじゃないか。過去の自分の行動で未来の自分の行動をコントロールしてもらうわけです。

結局何かの踏ん切りがないと出られませんね。あと私はまだ独身なので、「独りのうちにやれることをやりたいな」ということも大きかったかもしれません。 

 

おそらく他の人ほど「よっしゃやるか!」と、いい意味でも悪い意味でも気負いもせずに、初出展できたのはこういった経緯だと思っています。

  

コミケ受かってから二日で原稿を終わらせたお話

ここは本当に恥しかない。実はプライベートでやりたいことが結構あって(忙しくて、ではない)、 休日も原稿にあまり手をつけられなかった。毎週金曜に友人が「早割はn日までだよ!」とLINEで連絡をくれていたのに、だいたい進捗つらいつらいスタンプしか返せていなかった。すみません。本当に反省している。

 

じゃあまとまった冬休みにやれたのかというと、趣味半分で書きたいプログラムがあって、それの最適な書き方を考えていたら時間をかなり奪われました。具体的には?12月27日夜に終わった。よっしゃフリーダムや!今から原稿描くぞ!31日に出展だよバカ!!!という脳内会議を終わらせ、とにかく机に向かった。このとき29日の午後。

 

人間ってでも愚かで……、すみません主語が大きい。私ってやっぱりバカなので、29日の16時ぐらいにネーム終わって、夜に半分ぐらいはペン入れして、まあ、お察しなぐらいヤバイ人になってた。二日で原稿が終わるとどうして錯覚した?

 

あとスケジュール立てるときって、「自分は健康!」という大前提潜在意識を持ちがちですけど、それは良くありません。具合が悪くなるとき・そしてその分のリカバリーをするための日程を考慮しないといけませんでした。今回も本当に切羽詰まっているときなのに、自分は30日午前に貧血を起こして死にかけました。またしても激しいタイムロス。

 

時間もないのにやることはたくさん見えている。独り言を始めたり、ちょっとしたことにイラつき始めたり、もうやばい。人間性の限界が見える。でも風呂にも入りたいし睡眠もちゃんと摂りたい。

もう本当に限界すぎる態度でした。同居人氏へ。すみませんでした。

 

これも役に立つかわかりませんけど、「出展まであと二日しかないのに、原稿ができてない!」というときの限界すぎる4つのライフハックを残します:「とにかく出せるものを描く」「おまえ(私)はプロじゃない」「出せたら勝ち」「Don't Stop Me Now」です。

 

原稿に取り掛かる前の私は「素人でもきっちり仕上げたい」「人様に手に取ってもらうなら、それ相応のクオリティを」とか色々考えて、動けませんでした。

でも真っ白な原稿のまま締め切りが迫ると考えが変わります。「ヤバイぞ、初出展なのにここで原稿を落としたらペナルティがある。出たかった人にも申し訳がない。」、そう、私のやることは「とにかく出せるものを描く」、これが脳みその一番上に来ていました。

そうなると一気に集中です。Twitterを見る暇もありません。トイレも瞬足で終わらせられます。優先度を自分の中に持っておく。これ大事です。

 

そして第二に「私はプロじゃ無い」、これは一見言い訳がましいっぽいセリフに聞こえますが、全く違う意味です。

私はプロじゃないんだから、自分が想像している完全クオリティのものを仕上げられるとは思うな!!プロレベルのものを出すには経験も時間も私には圧倒的に足りない。だからまず終わらせろ!クオリティを底上げするのはそれからだ!!」という話です。事実、プロじゃないですからね。これが研究や仕事ならまた違うんですけど、プロじゃないですからね(2回目) 自分の実力を正しく理解しとけよあんた、あんただヨォ!!って叫びながら描いていました。

そりゃやっぱり自分も出すからには100%のものを出したい。本当はもっと上手く描ける。もっと凄いものが作れる。お客さんにも失礼だろう。そういう意地はあります。でもそういうのも、まずはちゃんと形になっているものを描いてから。もっと言えばスケジュールがあった上でのクオリティです。

この意識のおかげ(せい?)で「このページはここまで終わらせられたらおっけー!こっちのページは時間があればもう少し丁寧に!」という取捨選択ができました。

 

あと、29日の夜に風呂入っていたときに「それでも絵を早く上手く描きたい……どうしよう?」と色々調べていてぶち当たったのがこのまとめでした。

togetter.com

これを読んで私は「絵を早く上手く描くのに近道はない。努力を重ねるしかない。」とやっぱり打ちのめされます。絵に限らず何かの分野で効率がいい人ってのは、それまで裏打ちされた経験があるから、どこで手を抜いていいか、どこをどうしたら見せ場にできるかとか、わかるわけです。そういうものは自分に(ほぼ)ないんですから。

「近道はないからこそ、今の自分がやれることをやるまでだ」と逆に覚悟を決めました。コミケまであと一日ですからね!!!!!時間は全然ありませんからね!!!!

 

出せたら勝ち」、これもひどい言葉です。っていうかこの時点であほなスケジュールになっているし、クオリティも最低ラインしか見えていない。「俺はプロじゃねえんだよ!こだわるのはここじゃねえんだよ!」と叫びながら作業するのでプライドもズタボロです。

でも「出せたら勝ち」です。目標ラインって人それぞれだと思うんですけど、自分はそこまで下げました。実現可能な目標じゃないと辛いからさ……。

 

最後の「Don't stop me now」ですけど、映画・ボヘミアンラプソディーを観てからずっと聴いていました。作業に熱中できる曲があるといいです。


Queen - Don't Stop Me Now (Official Video)

超いい曲。(単なるダイマ

 

※これは「残り二日でもコミケに間に合うように書ける!」という話ではなく、「こんなクソメンタルになるから、スケジュールに間に合わせるように早く描くんだよ!」という話です。けして真似しないでください。

 

 

コミケ出展の準備

前述のころんさんに直接色々教えてもらったり、コミケに出展されたときのブログを読んだり、

koron-d.hateblo.jp

あと友人のひなっちさんにも直前まで色々と教えてもらいました。

www.funnel-advisor.com

冬コミ二日前ぐらいに「見本誌票ってなに!?」という超初心者質問にもカスタマーサポートよろしく呆れもせず丁寧に教えてくれるひなっちさんに感謝でした。

 

さらに、自分が寄稿している「らぼちっく;ゲート」さんのラボ畜本を委託販売させていただけることになった運びは、心の拠り所になりました。「たとえもし私の本がだめだったとしても、ラボ畜本は置いてある……!」というかなりだめだめ甘え発想からきた安心感ですが。しかも申し出たタイミングも遅かったので、分配搬入が叶わず直接搬入の運びになったんですが、それについてもコミケに強い関宮さんという先輩が協力してくれたことで、原稿に脳みそリソースを用いることができ、脳死合流+設営できたのはありがたかったです。おかげで入場も戸惑うことなくスムーズに完了できました。


#1 10秒でわかる関宮ひかげ

これは関宮ひかげ。

 

あとやっぱり売り子友人に感謝です、コミケなんもわからん状態の友人氏から「うち売り子やるわ!」って申し出があったときは不安がないわけではなかったんですけど、長い付き合いの友人だからこそ「うーん体調が無理無理かたつむり」と素直に吐露できたり甘えられたのはありがたかったです。そしてすみませんでした

 

末っ子精神なので、自分以外の誰か(何か)がいるっていうのはすごく安心できました。自分にとってやりやすい環境をあらかじめ用意しておくのも大事ですね……。

 

コミケ当日から終わりまで

前日の23時半まで印刷機の前でめうめうしていたので、正直当日は虚無虚無プリンでした。リュックに新刊を入れての朝早くからの出陣は、体力的にもすでにつらみがありました。

けど会場に着いてみて、「おお、これがコミケかあ!」と会場の独特の雰囲気に感動して元気になります。ビックサイトがなんかすごいんですよ(語彙力死亡)活気のあるところに行くと元気もらえるよね……。

会場で見本誌票を書いて販売許可もらって、有料のポスタースタンド借りられないかなーと思ったけど当然間に合わなくて、けして段取りがよかったわけではないんですけど、初めてのことながらレイアウトをいろいろ試したり、設営途中に先輩のalstamberさんが来てくれたり、ころんちゃんが来てくれたりと、プチ同窓会気分も味わえて楽しかったです。

 

そして今回お隣だった神崎さんのブースがすごかった。設営も頒布も手慣れている感じがあって、「おおお、これはすごいぞ」ととにかく感動した。

神崎さんところの売り子さんにとても感謝していることの一つに、「うちの本差し上げます!あとおたくの本、買いますよ!」と、自サークルの知り合い以外の初めてのお客さんになってもらったことです。

神崎さんの売り子さんから300円を受け取ったとき、「あっ、こりゃすごいぞ」と私はじわじわ感動しました。

 

なんたって、自分がゼロから作ってほぼ自分1人で作ったmade by 自分商品が直接目の前で売れる感動って、社会じゃなかなか遭遇しないじゃないですか。たかが300円、されど300円。もうすごいですよ、自分の力で300円稼いでいるわけです。

Twitterで写真なり絵なりをアップしてイイネやRTをもらうときとは段違いの、承認欲求が、満たされました。満たされたどころじゃない、爆満たされです。

文字で書くと本当に陳腐なんですけど、これは本当にすごい。300円があったら仮想ガチャも現物ガチャも引けます。お菓子だって買えます。でもその300円で自分の本を買ってもらう。これはすごいことです。お菓子を買うことよりも、自分の本を買ってもらうことをこの瞬間だけでも優先してもらえたわけです。「ものを作れ」ってものを作る人たちが口を揃えて言う理由がようやくわかりました。

 

そこで私も肩の力がちょっと抜けて「ああ、これは楽しんでいいんだな」と、思えました。なんたってもう一人に手に取ってもらえていますからね。あとはまあなんとかなるかなという気持ちになれました。

開場してからも、事前告知にも関わらず知り合いが何人か買いにきてくれたり、知らない人からもラボ畜本と一緒に買ってもらえたり、嬉しいことに「サークルチェックしている時にこれは買わないといけないと思いました!」「この本は、ここでしか出会えませんよね!?これ絶対委託とかないやつですね!買います!!」と、初対面の人に本を買ってもらえて、めっちゃくちゃ、めちゃくちゃ嬉しかったです。

 

売れるかなあどうかなあ最悪ラボ畜本がたくさん売れたらいいなあと終始気弱で、閉場まで正直やっぱりずっと怖かったですけど、最終的には「コミケ出てよかったなあ」という気持ちになりました。

 

帰り際にはいっぱいになった小銭入れケースとお札入れを見て、「これが自分の売り上げかあ」と質量を持って体感できて、「これは本当にすごいなあ」とめちゃくちゃ感動しました。

色々な人に支えられてなんとかできたわけですけど、それがこうして価値として認められる体験って、なかなかないですから。疲れはあるもののかなり満足した足取りで帰ることができました。

 

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コミケは出展料も高いしルールも多いしさらに人も多くて、ハードルの高いイベントです。そこでどうしても尻込みしてしまう気持ちもわかります。

けれどもし、以前の私と同じようにコミケ出展に迷われている人がいれば「変に気負わずぜひトライしてみてほしい、それでもし手に取ってもらえたのなら、すごく嬉しいしやっぱり楽しいから」とアドバイスすると思います。やっぱり出てみないと個人の良し悪しの感覚も持ちにくいですし。ただし締め切りは守ろうね!!

 

……といったところで、忘れられない平成最後のコミケになりました。購入してくださった人たち、挨拶に来てくれた人たち、手伝ってくれた人たち、みなさん本当にありがとうございました!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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余談そのいち・「コミケで本出したら父と和解した話」

タイトル通りの余談です。コミケで本出したら父と和解しました。

冬コミが終わり、同居人も実家に帰った一人のお正月。意を決して、私は実家に一時帰宅しました。

雑に自分の話をすると、私は家族との仲があまりよくありません。5年ぐらいまともに話していません。(そのうち4年ぐらいは一緒に住んでいる状態にも関わらず、やっぱり会話をしていませんでした。)

そういったわけで私にとって実家に帰るということも家にとっても私が帰って来るというのはとてつもない苦痛ミッションでしたが、しかし実家に届いている年賀状を取らないといけないと思い、1/2に実家に行くことにしました。

  

家には父がいて、私が帰るなり開口一番「おまえどうして東京におるの!?!?!?!?」とめちゃくちゃびっくりされます。

なぜでしょう。私もめっちゃ驚いていたら父さんに、

 

「君の恋人が、正月は君を連れて実家帰省して君を紹介するって言ってたやで!?」

「えっ、自分コミケに出るんだから行けるわけないって断ったよ」

「ば、、ばかじゃないの!?!?!??!??!」

 

と、ぐう正論で説教される正月に突入します。

ただそのとき、家のテレビでQUEENのライブ映像が流れていまして、しかもちょうどDon't Stop Me Nowでした(録画だったのかな?)


QUEEN Don´t Stop Me Now Live Hammersmith Odeon 1979 GREAT IMAGE & SOUND

またしてもダイマ。 

 

「そういやこのまえボヘミアンラプソディー観たけどいい映画でした。この曲が一番好きです」と言ったところ、「あれ、君も観たの」と父が話に乗ってきます。

なんやらかんやらで弾む会話。 

長年会話をしていなかったとはいえ、なんやかんやで私を育てたのは親で、デザイナーの父の影響を色濃く反映しているのも私なのです。

 

父「で。コミケで何だしたの?」

私「漫画です」

父「あれ、君ちゃんとまだ創作とかやってたの。いいねえ。一冊買うから、今度家に来るときはちゃんと持ってきなさい。」

私「下手とか言うでしょ。嫌ですよ。」

父「言わないよお、300円渡す、渡した!だから次に来るときは必ず持って来なさい!払ったからね!」

 

というわけで、5年ぐらいまともに会話していなかったんですけど(飼い猫が亡くなったときは例外で)、コミケもとい創作をきっかけに父と久々にまともなコミュニケーションが成立しました。

 

照れ臭さと闇の深さがあってサラッと書いてしまいましたが、物を作ることでまさか人と、もとい家族と再び繋がるきっかけを得られたのは、やっぱりとてもうれしかったです。 

 

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あと余談に余談を挟むのはよくないんですけど、上述の隣でサークル出していた神崎さんコミケ後に「私が島に到着したとき、全部のサークルがちゃんと出展していた。当たり前の光景なんだろうけど、一度全部がダミーサークルだったときがあったので、それを踏まえると涙が出そうなぐらい嬉しかった。」といった内容をツイートされていて(現在は削除されています)、「あ、自分がノリで始めたことが他の人にプラスの感情を与えていることもあるんだな、ちゃんと出せてよかった」と、やっぱりうれしくなりました。

 

===

というところで、物を作ること、もといコミケで本を出したことが、私にも他人にも思わぬ効果をもたらしてくれました。『思わぬ効果』を目的に作るのはよくないんでしょうけど、がむしゃらにやってみたら私が思った以上の効果を得られました。そのきっかけを与えてくれたコミケには感謝しかありません。やっぱり自分がやったことが他人にとってプラスになるのって、自分に取っても勇気になります。

 

コミケのすごいところは、たとえば私が誰かに嫌われていようが心を病んでいようが、あるいはどんな信条でどんな宗教でどちらの性別でどんな職業であれ、当選さえすれば個人の事情はまったくお構いなしに出展することができるということです。

 

参入障壁は当然あると思います。初めてのことをやるのってとても怖い。自分の出すものが認められるか(受け入れられるか)どうか、気になってしまうのもとてもわかります。

けれど、コミケ出展が気になっているけどなにかためらっている人には、「それでもちょっと踏ん張ってみて挑戦してみると、もしかしたら、自分を成長させる要素や、他の人にプラスの感情を与える出来事に出会えるかもしれない。少なくとも私はいい経験ができました。」とお伝えしたかった余談でした。 

 

 

 

余談そのに「まさかの」

発行本の紹介が遅れました。

それは1/3の正月でやっぱり家で一人ダラダラしながらTwitterを眺めていたときの話です。あるツイートが目に飛び込んできます。

 

togetter.com

 

 

お買い上げくださった皆さん、(低クオリティのものにも関わらず)手に取ってくださってありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!(低頭)

 

なんかもうまさかの、でした。本当にありがとうございました。おかげで正月早々、さらに嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 

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以上、コミケ初陣楽しかった話でした。

次があればまたがんばります。