みたぬメモ

地味にメモ

天気の子を観てきたんだけど感想

天気の子を観てきましたのでその感想。相変わらずネタバレあります。

tenkinoko.com

 

観た後の感想は「これ賛否両論だな。」というのが第一声。次に「逆ポニョかなあ」でした。

 

「天気の子」は雨続きの関東が舞台で、そこに突然現れた、天気を晴れにすることができるヒロインの話になります。

しかしヒロインが晴れを願えば願うほど、ヒロインの体は犠牲になり……という流れ。セカイ系よくあるやつです。

 

モヤッとポイント

主人公の帆高くんがとにかくかっこよくない。容姿とかそういう問題ではなく、感情移入できない自分勝手系主人公だったからです。

君の名は。の瀧くんのときも思いましたけど、自分勝手で視野が狭いところが強くなってしまったヒーローに思います。もっといえば帆高くんはアウトローすぎるため、彼の幼い行動によって、ヒロインとその家族を危険な目に遭わせてしまっていることは、「いやあ、若いね」と言える範疇を超えたように思えました。

「悪いことは悪い」という流れをもう少し意識して出してもいいんじゃないのか、あるいはヒロインがヒーローに「君はとんでもないことばかりする」という風に意識(誘導)させても良かったのでは。と思ってしまいました。

 

あと新海監督ならではの、ヒロインがやはり優秀すぎる(からヒーローのだらしなさが目立つ)んだと思いました。

帆高くんは家出をしようと決意して、船内放送も聞き入れずに甲板で危ない目に遭う、バイト先を探そうとヤフー知恵袋に書き込むものの当然見つからず毎日カップ麺。お金も尽きかけて路頭に迷い、惨状をヒロインに助けてもらう、という非常に情けない主人公です。

一方でヒロインのひなちゃんは、残された弟のためにも年齢を偽ってバイトを始め、それもクビになるため風俗に身を落とす覚悟まで決め、家でも倹約料理をこなして弟の世話をします。そして帆高くんに勧められて晴れ女商売を始めます。うん……優秀だね……。

そして帆高くんは、ひなちゃんからおそらく晴れ女商売のマージンを受け取っていることも推測できる描写。(帆高くんは指輪を買ったことと、須賀さんの方からはお金を全然受け取っていない発言があったので。)

 

なんだかなあ。かっこよくないんですよね帆高くん。

それで警察に追われている時も、「俺が頑張って働くから!3人で暮らそう!」というセリフも、「少年、おまえ自分の立ち位置をわかってる?」と、本当は男らしいところなんでしょうけど、それまでの彼の行動を考えると、どうしてもしらけてしまったポイントでした。

それも結局ひなちゃんに「晴れて欲しい?」って聞かれた時も素直に答えてしまい、そしてひなちゃんがいなくなってから、警察とファイト中に「何もわかってないくせに!」と言い切っちゃうの、まったくかっこよくない。それは八つ当たりでしかないよね〜〜〜と、結構厳しい目線で見てしまいました。

 

次のもやっとポイントは、話の終わり方です。

これも結局「帆高くんがかっこよくないから」と思ったから言えることなんでしょうけど、帆高くんは晴れ女の能力を使ってきたために消えたひなちゃんに、この世界に戻ってきて欲しいと願います。そしてひなちゃんが帰ってきた代償として、東京は雨が降り続け、街の大半は水に沈みます。

ここのラストは昨今の事情を考えると、難しいなあと思ったところです。率直に書くと、昨年から頻発している、大規模気象災害に遭われた人たちのことを考えました。ついでに、雨続きで病気になっている我が家の植物のことを思い出しました。

 

つまり、「自分勝手な少年が、1人の女の子を好きだという感情だけで世界の天候を左右してもいいのか?」という問答に落ち着くわけです。これの答えとしても「困ります、他の人も参加している世界なので。」です。

だいぶ前に修造さんが天気ネタで弄られたときに、

www.cyzowoman.com

天候によってつらい思いをされる人もいるので、

これなんだよなあ、でした。

晴れて欲しい人もいれば雨が降って欲しい人もいるので、時事ネタとも絡めると、この作品を手放しで褒めるには難しいな、というところで「これは賛否両論あるな」と思った次第です。

 

もうちょっとこの作品がファンタジーな世界設計であれば、「なるほどこの世界はこういうことになったのか〜〜〜」と歓迎できたのでしょうが、新宿・池袋・渋谷・台場・代々木……と、東京のシンボルともいえる場所をふんだんに使われ、リアルな世界観を感じさせられると、さすがに現実世界を想起しないわけにはいかないというか。「これは現実ではない、虚構だ」と思わせてもらいにくいところも結構厳しいポイントでした。

 (本筋には関係ないんですけど、庵野監督はやっぱりそのへんすごいんだよなあ……とさらに思いました。)いやまあ、もちろんファンタジーなんですけどね。後味が悪かったから飛び出る感想なんだと思います。

 

メタ的にモヤッと

こういう「もう少し主人公は周りを見られる人間じゃないと応援できない」「現実に同じ問題が起こって困っている人もいるのに、こんな無神経な話を作るなんて」的な感想って、自分が大人になっちゃったからだよなあというのはあります。うーん辛い。もし自分が中高生のときに観ていたら、ヒロインとヒーローは誠実な愛で戻ってこれた!世界なんてどうでもいいし何より2人は幸せになれたからよし!と思えたのかもしれません。

とはいえ、「ほしのこえ」みたいな自分もがんばってヒロインに追いつく系ヒーローがそろそろ欲しい。ほしいよ新海監督……。

 

よかったところ

やっぱり世界が綺麗でした。

今作も空も水も綺麗でしたし、街並みもとにかくよかったです。

東京育ちなので、キャラクターたちが東京のどこを歩いているのか、すぐにわかることができて、そういう面で感情移入できたのがすごく楽しかったです。めちゃくちゃ頑張ってロケしてくれたんだなあ。と、東京民としては感謝でした。東京が嫌いな人も当然いると思いますが、私個人は映像の中にある時代の綺麗な東京の風景が残っているの、嬉しいんですよ。

srknr.hatenablog.com

あとやっぱりひなちゃんが可愛い。好感が持てるタイプです。

 

よかったっていうかなんていうか「天気の子」はそれでもこれでいいと思う

パンフレットにあった監督インタビューで、「『*****』というセリフが書きたかった」「世界はそんなにシンプルではない〜〜〜」といった、作り手の意思がはっきりしていたところがよかったです。君の名は。でやったことと対比して別場所に着地させたかった、といったエピソードも無性に感心して、「ああ、そういうものが作りたかったんなら、これはそういう話にならざるを得ないよね」としみじみ思いました。

監督自身も「これは賛否両論」「正しいのか正しくないかでいえば正しくないと思う」と、かなり考え尽くした上で、監督自身が信念を持って描きたかったテーマを描ききったのなら、少なくとも自分はそれに文句を言う筋合いはないなと思いました。(文句と感想はノットイコール)

話の根源が無意識の邪悪ならもうどうしようもない駄作になっていたかもしれませんが、監督が「天気の子」の世界に対して愛があるなら、いち観客の自分は享受するのがいいんだろうなあと思いました。(いやまあ、文句言いたい人はそれでもいいと思いますが)

まあ最近の作品の傾向として、何かしらの政治的主張というかプロパカンダが多いので、批判もある程度見据えた上でも「俺はこれが描きたい!」っていうのは尊重された方がいいと思います。

 

というわけで監督インタビューでいいなと思ったところ

少年が狂った世界を選ぶ話を描きたかった、貧困を描きたかった、オリンピック前に変わる東京を描きたかった。の三本です。

 

とはいえ

ちょいちょいディティールが気になったといえば気になったんですが。

たとえばひなちゃんはスマホを持っていないのは貧困だから(なるほど)→ホテルのカラオケで星野源の「恋」を歌うのも、きっと新しい歌謡曲に触れる機会がなかったから(うんうん)、とは思いつつも、「じゃあどうして2021年の設定にしたの……?ひなちゃん中3なら多分『恋』は古く感じすぎると思うぜ……」とかは思いました。

 
でもまあよかったところ

君の名は。のキャラがちょいちょい出てきておもしろかったです。四葉ちゃんどこにいたんだろ……。

 

 

次はドラゴンクエストでも観ようかなあ。

 

うたプリ初心者がマジLOVEキングダムに入国した話

先日、劇場版・うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダムを観てきました。

utapri-movie.com

私はとあるジャンルを追いかけるオタクを17年ほどやっているのですが、「自分が推しているコンテンツが、初心者からすればどう見られているか気になる」という疑問がたまに生まれるので、その辺の温度感も踏まえて感想を書きます。

 

・私とうたプリについて

興味がないわけではないジャンルだったのだけど、あまり手を伸ばさないでいました。

興味があった理由は

  • 好きな声優さんが出演している
  • キャラデザが好み
  • マジLOVE1000%の映像を観たことがあり(もう9年前か)、当時から「なんだこのヌルヌルしたすごい映像は!?」と感動していた
  • 曲もコンセプト(男性アイドルユニットアニメ)も当時衝撃的だった。
  • 周りの人もみんなハマっていた

 

逆に手を伸ばさなかった理由は

  • とあるジャンルを一番に貢いでいたかったので、手を出すと資金的に大変になりそうだと思った
  • うたプリファンの学級会がクラスタ外の自分にもよくRTで回ってきていて、気楽にファンやるのは大変そうだと思っていた

→ここは昔から追っている人からすれば「そうだよね」となるか「いや誤解です」となるポイントだと思うので、ちょっと加筆しておきます。もしかすると記憶違いだったら大変申し訳ないので、それであればご遠慮なく指摘してください。

私の中のうたプリイメージは

  • 「ライブチケットが当たったとツイートするだけで、『当たらなかった人の気持ちも考えてください』とFF外からリプライが来るジャンル」
  • 「グッズの供給が多く、種類によっては需要に追いついておらず、さらにキャラクターによってレートが存在しており、そのことを発端とする盗難や諍いといった騒動がおきがち」

というイメージがあります。ちなみに自分としてはこういったものを批判的に観ているとかではなく、そもそもファンが多いジャンルであれば、ある程度そういう事態は当然起きるだろうと思っています。自分の推しコンテンツもそういうことはよくあるので……。

 

これらのことから「ポジティブな面もあればネガティブな面もある超大型コンテンツなので、敷居が高い」と思っていました。

 

どうして映画に行くことになったの

私はKING OF PRISMの応援上映にも何度も足を運んでいるんですが、一緒に行ったことがある後輩から、「うたプリ応援上映に向いてると思いますよ!」と誘われて「おっそうかじゃあ行くか」という完全にノリで行くことになりました。うたプリが初映画化ということで、周りの人もそわそわしていたり、様々なタイアップを目にしていたことから、なんやかんや興味があったんだと思います。

 

映画予約から当日まで

予約がもう大変でした。

最初から新宿のピカデリーで予約しようとしたんですが、三日間連続で予約戦争に負ける始末。途中、池袋や渋谷の映画館を確認しようと試みるも、全滅orアクセス負荷がかかりすぎて繋がらない始末。

映画の予約開始が深夜0時のため、「すみません、また予約戦争負けました……」とグループDMで報告、反省。そのたびにリスケ打ち合わせを深夜1時近くまで三日連続繰り返しで圧倒的睡眠不足に。

「え?2分で予約が埋まるとか無理じゃねこれ??」「っていうかそこまでして行きたいジャンルだったっけこれは??」と絶望感と深い諦めが自分を何度も襲いました。

 

そして気づくピカデリーの表示:「会員は上映三日前の17時から予約可能になるよ!」

https://www.smt-cinema.com/ticket/index.html?anker=ticketSchedule

 「あ???? そういえば会員だわ自分」→17時にスタンバイして圧倒的解決

いやさ!? 映画予約でそこまで必死になることなかったからね!? 

ピカデリーは何度も足を運んでいる映画館でしたが、うたプリのおかげで初めて三日前の17時から予約できる制度を知りました。

すごいよプリンセスたち。映画予約だけどガチでチケット取らなきゃいけないことを教えてもらいました。

 

予約ができてからは一安心したのもつかの間、予習復習です。

なにせキャラが18人。スタリは必修として知っていましたが、カルナイがギリギリ、ヘブンズに至っては誰だろうこの人たち……という状態だったので、キャラと色と関係性を一致させるのが大変でした。

 

そして入国

(そういえばこれグループの省略名間違えてる。。。)

 

公式サイトを見てもストーリーが書いてあるようでないし、「誰かを主軸としたストーリー展開ならどうしよう、全員のこと詳細に覚えてないよ……?」→「全部ライブだった、問題なかった」でしたもん。キンプリでストーリーがある程度あってからのプリズムショー(ライブ)を観ていた自分としては、すごく衝撃でした。

 

とにかく最初からかっこよくて「あ、これライブ始まるわ」という高揚感が、映画館内に満ちていました。そもそも自分の隣の人は映画が始まる前から泣いていたので、もはやライブ会場でした

周りを見ていても、予告はあまり集中せずに化粧直しする人をちらほら見かけたので、こういうところに文化の違いが出てくるんだなーーーとなんとなく感心していました。

 

映画の感想

このツイートにもある通り、正直キャラもちゃんと覚えていないし曲も全然知らなかったんですけど、ひとつひとつの歌の演出や踊りにワクワクしたし、MCも18人全員が平等になるように喋ることができて、「見に来た人たちのための、安心して観られるコンサート」という感じでした。

ライブMCパートに関しては、同行してくれたもともとファンの後輩から「置いてきぼり感を食らうかもです」と心配されたんですけど、自分の場合は「この人たちにはそういうことがあったんだ〜〜」という感じに受け止められました。例えるならテレビの音楽番組で、曲の合間に司会者が歌手/アーティストに色々と話を振るじゃないですか、あれを見ている感じなのでそこまでの置いてけぼり感はなかったです。

キャラが同じ世界で生きているような、というぐらいの温度感を巧みに出していて、ライトアップと行った舞台演出も三次元コンサートと遜色なく、二次元エンターテイメントにそのまま違和感なく取り込んだ演出は感動しました。

 

妹or友人に連れて行かれたよく知らないグループのライブ、という感覚で行くとちょうどいいかもしれません。

 

カルチャーにびっくりしたところ

うたプリとキンプリ以外の女性向けアニメ映画を観ないので、これらはうたプリに限ったことではないかもしれませんが、とりあえず列挙。

 

  • 映画のシアター入り口前に特典交換待ちの人がたくさんいたこと

 :道を塞がれているわけではないんですけど、威圧感があって正直怖かったです。。。

  • 予告編は観ずに、座席で化粧直ししている人が多かった

 :まあ女性だらけの空間だし、そういうこともあるんだなーと思いました。でも暗いところで直すの大変じゃないのかな?

  • わりあい礼儀正しい人が多い

 :前二つを書いておいて何よ!?かもしれませんが、もともと持っていたイメージよりかは思ったよりも礼儀正しい人が多く、入場開始の時も大人数ながら綺麗に列を崩さず入っていく様子を見て感動しました。まあ一部の人たちの行動ばかりがピックアップされやすいだけであって、大半の人は普通なんだなあと認識を改めました。

  あとキンプラ応援上映はとにかくやかましかったり頭上でキンブレを振る人も多くて辟易していたんですけど、うたプリは過激な人が少なかったように思います。

 

といったところで、うたプリの感想でした。総合的にはライブ観に行ったという感覚に浸れて、おもしろかったです。

 

次は、トイストーリー4か天気の子を観に行こうかな。 

プリンセスの攻撃手段は色仕掛けだけではない(実写版アラジンの感想)

アラジンの字幕版を観てきました。

www.disney.co.jp

アニメ版を昔から何回も観て大好きな映画であることと、アランメンケンの曲が大好きなので公開初日に行ってきました。

以下、ネタバレ感想です。

 

最初に書くと、全体的に大好きな映画になりました。あーなるほどこういう風にしたのね、といろいろと感心させられました。

 

中でもやっぱりプリンセス・ジャスミンの扱いはいい意味でびっくりしました。

アニメのジャスミンといえば宮殿の奥で大事に育てられ、世間の状況があまりよくわかっておらず友達も虎のラジャーぐらい。けどまっすぐなアラジンには惹かれ、ジャファーには不信感を持ち続け、ロマンチストながら勘がよく、機転の回る美しい女性でした。

 

アニメ映画ではジャスミンは途中、アラジンを庇うため・ジャファーの気を逸らすためにジャファーとキスをしました。実写映画だとそのへんがざっくりカット。

まあアニメ版アラジンの中では一番ムカつくシーンだったので個人的にはカットしてもらっても全然構わなかったんですけど、同じスタッフが作った実写版美女と野獣はアニメ映画の流れをかなり踏襲していたこともあり、この変更はすごく大胆に思えました。

さらにジャスミンは自分が女性でありながらもアグラバーをよくする王になりたいという意思や、衛兵隊長が一度ジャファーに寝返ったのに対して、ジャスミンが圧倒的王としてのカリスマを示してもう一度自分側につくように周りを巻き込んだ展開もなかなかどこかの国に対して皮肉めいた主張を感じておもしろく思えました。

 

プリンセスだけど、色仕掛けや麗しい容姿だけが攻撃手段ではないんです、ということを示した新たなプリンセス・ジャスミンの誕生を観た瞬間でした。

美女と野獣のベルもそうでしょ?と突っ込まれそうなんですけど、アニメ映画では色気・妖艶さを持つジャスミンが、そのイメージだけに留まらずに描かれたのが好感持てました

 

物語も結局アラジンが新たな王として迎えられるのではなく、ジャスミンが新たな王として就任するというのもなかなかいいなあと。任意の国や主張に対してある種の意見表明に見えておもしろかったです。

 

あとはやっぱりアランメンケンの曲がよかったです。最高です。

最初の語り部の導入はどうなるかなと思っていましたが、ウィルスミスが『アラビアン・ナイト』を歌うというのもなかなか面白い試みから始まるな〜とびっくりしました。ここは最後に『なるほど!そういうことね!』と実は最初からめちゃくちゃネタバレされていたストーリー運びに感心しましたし。(しかしジーニーが人間になるということは続編はないんでしょうね……なるほどね……。)

 

ア・ホールニューワールドも良すぎましたし、フレンドライクミーもアリ王子のお通りもひと足お先にも最高だった、最高だった……。

しかしどうして『アバヨ、王子様』をどうして歌ってくれなかったの…………あれ好きなんですよ……。どうして…………(泣いています)

 

ただそのかわり?にダンスの演出がすごかったです。アラジンとジーニーの小気味なやりとりもずっと笑いが絶えませんでした。

ジーニーほど強烈なキャラクターを、人が演じる上での演出を検討し直すのって大変だと思うんですが、期待以上を超えての演出でした。

 

次は山ちゃんの吹き替え目当てに吹き替え版も観て、もう一度字幕版も観たいなあ。

 

最近しかし実写版が多いですね。

セル画長編アニメーション&プリンセスが出ているもので実写化していないのって、あとはリトルマーメイドと白雪姫かな?他の実写も期待して待っています。

睡眠の質を上げるために気を遣っていること2019・春バージョン

昨日書いたブログがちょいと申し訳ないのと、せっかく連続でエントリできているので何かしら書いてみようと思いました。アウトプットの癖をつけておきたいのです。

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最近自分は睡眠の質を上げようとそこそこに気を遣っています。
高級な布団や枕に変えるとかはなかなか難しいので、まずは気軽にやれそうなところを備忘録的にもいくつか書いておきます。

 

0. どうして睡眠の質を上げるの?

本筋に入る前に大前提を一緒に確認しておきたいと思います。

まず、自分の場合ですが体力があまりありません。最近はしょっちゅう体調を崩したり、徹夜をすると厳しかったり色々とガタがきていると思います。

そんなことをバリバリやっている人に言ったところ、「体力がない・疲れやすいってのは、結局休めてないってことですね。つまりそれはきちんとした睡眠が取れてないんですよ。ちゃんと質のいい睡眠をとれていますか?」と指摘されて、どきっとしました。

というわけで、「毎日すっきりした状態で物事に取り組みたい・機嫌よくいたい」という気持ちから、自分は「睡眠の質をあげたい」という気持ちを常に持つようになりました。

 

 

1. 寝る前に揚げ物を食べない

揚げ物や脂質は内臓、とくに肝臓に負担をかけるので、極力夜は避けるようにしました。アルコールとかもです。肝臓が疲れますからね。
(このあたりはなかなか厳しい人もいるかもしれませんが、そういう人は寝る前3時間前は飲食をしないとか、そういう風に適宜臨機応変にやりやすいスタイルに変化させて取り入れるのがいいと思います)

 

2. 適度に運動をしておく

頭が疲れていてもなかなか寝付けませんが、体が疲れているとだいたい眠れます。

自分は普段からなるべく6km以上を歩くように心がけています。足の疲労がぼちぼちあるので、結構スヤァと眠れている気がします(体感)

 

3. ある程度めんどうなことは後回しにする

考えると眠れません。思考を止めましょう。

これは抱える問題の大小や個々人のバランスもあるんでしょうけど、自分は「杞憂状態になりすぎてもよくないな」という気持ちを持っていて、その次に「明日の自分がいい感じに頑張ってくれるでしょう」というわりと雑な思考を持っています。
まあ今考えてよくなることなら考えるんですけど、寝る前に考えることなんてどうせそのとき考えていてもいいことはあまりないので、寝て精神的に余裕を得てから考えることにしています。

 

4. 寝る直前にお風呂に入らない

お風呂に入ると、血流がよくなりすぎて心拍が上がります。ドキドキしすぎて眠れません。入るな(真顔)

寝る直前にお風呂に入るのはやめて、最低でも30分ぐらい間を開けましょう。

 

5. 寝るためのいい環境を作る

部屋が乾燥していたら、加湿器を使いましょう。

いまどきはペットボトルにつけて加湿ができる、安価な優れものも多いです。1,500円ぐらいケチらず、とっとと買いましょう。

自分はこれhttps://amzn.to/2UZcOw8)使ってます。ペットボトルなので場所もそんなに取らないし、いざとなったらいつでも捨てられやすいというのはいいなと思います。

 

6. 体を眠る体勢にする

自分はどうしてもPCを使う作業が多く、眼球がめちゃくちゃ疲れているのと、スマホ中毒なのでベッドに入ってもなかなかスマホから目が離せません。。。

そういうときは無理やりまぶたを閉じる姿勢にします。というわけでアイマスクで強制的に視界を塞ぎます。

個人的なおすすめはこれ。めぐりズム

めぐりズム蒸気でホットアイマスク 完熟ゆず 12枚入

一枚あたりの単価は100円近くするんだけど、蒸気で目元がぽかぽかしてじんわりほぐれていくのがすごく気持ちいいし、色々な香りが楽しめるのもすごくうれしい。
個人的なおすすめの香りはゆずとバラの香りです。

使い捨てなので、もし合わなかったら他のアイマスクとかも合わせていろいろ試してみるのもいいと思います。確かコンビニでも一枚から売っていたような。

なお、めぐりズムにはマスクもあるんだけどそっちの効果は個人的には今ひとつだった。。。風邪を引いている人にはいいのかな?

 

7. いいから頭を休めるんだ

最近読んだひろゆきの本にあったんですけど、頭を雑なことしか考えさせない状態にするというやり方があります。

これは簡単に書くと脳内古今東西をやっていて、でもあくまでも薄っぺらい状態で語彙を保ち、とにかくそのワードから深く考え出さない・連想しないということがキーになります。

たとえばまず雑に『さくら』といった本当に適当なワードを考えて、『さくら』の『さ』で始まる言葉をどんどん頭の中に浮かべる。『さる』『サイレント』『サムゲタン』、こんな感じで、その単語のあいだには何も結びつきが起きないように考えます。

頭はシンプルなことしか考えないと、その単調な繰り返しに飽きていつの間にか寝てしまう、というものなんですけどわりあい眠れます。これを『さ』が終わったら次は『く』、『ら』と同じようなことをやりますが、だいたい『ら』まではたどり着けません。

 

8. だからもう寝よ?

それでももうだめそうならサプリに頼るのもいいと思っています。

自分はしっかり寝たいときはグリシンを飲んでいます。

[海外直送品] ナウフーズ グリシン 1000mg

これを飲んでおくと、短時間睡眠ながらしっかり眠れて早朝すっきりした気持ちで起きることができやすくなっています。正直自分もサプリに頼るのは抵抗があったんですが、グリシンは副作用が全然ないので助かってます。

 

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というわけで睡眠の質を上げる2019春バージョンの紹介は終了です。

夏は夏でなんか対策を考えて健やかなねむりにつきたい。それでは。

オタクの行き場がなくどうしようもない愚痴

これは愚痴です。

 

先般、私の大好きな某コンテンツのイベント物販情報が出ました。

「ふむふむ、今回はこういう品が出るのね〜〜〜いくらになるかな〜〜〜」と眺めていて、最後の文言。

 

"一度のお会計が税込5,000円以上のご購入で、VISA・MasterCardの各カードがご利用いただけます"

 

むむむ……これは……………ってなってしまった。
いやもちろんオタクだからね。もっといえばもう初期からずっと追いかけているからね。脳死でお財布を出して、全部買って「あれーーこれぐらいの会計で済んだよあっはっは」ってなことが日常茶飯事ですから、5kなんて軽く越えると思うし、気にしなくていい部分ではある。

けど引っかかったのは「これはクレジットカード加盟店規約違反」である。手数料を払うのが大変なんだろうという懐事情があるお店あるある話だ。

まあなあ、これも年に数回やるかどうかみたいな希少なイベントだしね。
これが「協力してください」ならファンも片目を瞑って「まあなあ、数回しかやらないイベントだしなあ」って気持ちにもなるんだけど、ここまで堂々と金額制限をHPに載せちゃうか、そうかーーー。というお気持ちになっている。

もともとそのコンテンツは未成年向けにもやさしい価格帯で色々と商品を出していた時期もあった。けどひとつ1,000円以上のグッズを出してそれでもなおクレカも金額制限は守銭奴か?なあ守銭奴か?みたいなことも考えてしまう。

さらに言えば懐事情というのも正直怪しくて、きみのところで出している別コンテンツで月ごとに50億のインカムあるよね?なんならこのコンテンツでもいろいろと荒稼ぎしたと思うけど、そこんとこどう?と聞いてみたい。

というか何よりここまで堂々とコンプライアンス違反をしれっとやってのけてしまっているところに対して、もしかすると(というか多分そう)これはイベント興行会社のしわざかもしれないけど、「ブランド価値が、品位が、どんどん落ちている」と考えさせられてしまい、すごく残念な気持ちになっている。

もちろんこれは自分が大人になってそのへんのお金関係に少しは賢くなってしまった、もといそういうところに目がいってしまうという悲しい部分もあるのだと思います。

物販HPの記載にはすぐに修正が入ったけど、「そういうことを平気でやるようなコンテンツになってしまったのか」という残念感が拭えない。
そして、そのコンテンツ制作に直接関わった人ほど、この件には関係ないだろうに、そう思わせてしまうような浅慮な行動が最近の公式では目についていて、ちょっとつらい。

自分に限っても、こんな未練がましい、好きな人に振られた人間みたいな愚痴ブログを書くのではなく、さくっとカード会社に規約違反していまっせという電話をするのが一番かもしれないけど、それができない感情を持っている自分もいることにも気づいています。
そのコンテンツの品位が落ちていると感じつつも、好きだからねそりゃね。好きって証拠に、このブログエントリ内にはそのコンテンツ名出してないじゃん?(もちろん以前のエントリを探れば簡単に当てられてしまうでしょうが)そういうことなんです。


とはいえさあ、この前発売された本編もそこそこの評価(感想)だったし、なんだか見切りのときなのかもしれない。そんな気持ちすら持ってしまっている。


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書いてみたけど本当にどうしようもない愚痴だった。すきなものがどんどん嬉しくない方向に変わっていくのを眺めていくのは、ちょっとしんどい。そんな感じなのかもしれません。
いやまあイベントは楽しみますけどね!!!いいイベントだといいねえハム太郎!!!

コンテンツグッズと私の話

そういえば私はいつからコンテンツグッズ、いわゆるオタクグッズを買うようになったのかなとぼんやり考えていたので、ちょっとまとめました。単なる回顧録です。

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まず幼少期、テレビでやっていたセーラームーンのおもちゃを兄の友人(女の子)の家で見つけて、「やだ!これがほしい!」と泣いて頼んで果てには帰らないと叫び、その家のおかあさんと兄の友人が苦笑しながら貸してくれたことをきっかけに、渋々母は私のためにセーラームーンのおもちゃを買うようになった、という話をしてくれたのを覚えている。確かにその後も幼稚園ぐらいだかそれぐらいの頃、おもちゃ屋さんですごくキラキラしているピンクの変身コンパクトを見て泣いて買ってくれと頼んだ記憶もある。その当時はただ光る・音が鳴るだけのおもちゃながら、飽きずにずーっと触ったり眺めたり、首からかけて(変身コンパクトは幼児向けのチェーンがついていた)、ごっこ遊びをしていた気がする。セーラームーンの世界観に浸っていたのか、あるいは憧れを具現化したものがそこにいて、とにかく嬉しかったんだと思う。

 

その後我が家は2回ほど引っ越しがあり、そのときにいくつか年下のいとこにおもちゃを半強制的に譲るか、処分するというイベントが起きたことと、さらにはもう小学生なんだからという理由であまりおもちゃを買ってもらえなくなった。

そこからなんとなく、自分でもおもちゃに興味がなくなった。それに加えて、小学生のおこづかいではおもちゃ屋さんのおもちゃを買うには少なすぎたということも大きいかもしれない。テレビのセーラームーンもその頃には放送が終了したため、自然と「おもちゃ」からは卒業した。

 

ただし、母が特に漫画やアニメに造形が深い人だったので、いろいろなものを見せてくれた。そして漫画、ぬりえ、着せ替え紙人形といった紙製品は買ってくれていた。

そして自分は毎月1,000円のおこづかいから、集英社から出ている「りぼん」を毎月買うようになった。

それには「応募者全員サービス」という企画があり、雑誌に封入されている封筒に指定金額分の切手を送ることで、一ヶ月以内に欲しい商品が届くという、いわゆる通販制度があった。当時クラスでは種村有菜先生の作品が流行っていて、その作品グッズを手に入れるということは一種のステータスだったというのはあるけど、単純に郵便局に行って指定金額分の切手を封入すると商品が届く、というシステムが当時の自分にはすごくおもしろかった気がする。親も「郵便局に行って、切手を購入して、期限までに自分の住所を書いて投函する」という一連の作業は勉強になると思ってくれて、好きにさせてくれていたのだと思う。実際それで、1人で400円分の切手を購入するにはどういった切手の組み合わせがあるか(80円切手を5枚買うか、50円切手を8枚買うかだけの話なんだけど)を窓口の人に伝えること、住所と親の氏名をきちんと漢字で書く、消印有効日に間に合わせるためにはその日の夕方4時までには投函しないといけない、といった最低限の知識を身につけることができたように思う。

とはいえ、部屋によくわからない文房具や雑貨が増えていく(しかもりぼんには毎月そこそこの付録がついていて、それも乱雑していた)ことに、親はあまり良い顔はしていなかった気がする。

 

 

しかしあるとき、クラスメイトはもう漫画イラストつきのグッズを買っている時期じゃなくなっていると気づきつつあったことと、さらに同時期に郵便局で購入した切手がすごく綺麗で(たぶん季節の背景とかそんな感じのイラストだった)、「この切手はすごく綺麗だ、とっておきたいな」と思った。ただしそこにジレンマが一瞬発生した。自分のお小遣いは毎月1,000円。当時のりぼんは400円ほど。そして毎月バカみたいに応募者全員サービスに応募して、友達と駄菓子を買うような毎日だったので、いわゆる貯金もなかった。切手をとっておくのはいいけど、そうすると今月号の応募者全員サービスの商品は手に入らなくなる。どうしよう。そんなことを考えて、考えて、その月は応募しなかった。

「もういいかな」と思ったのかもしれない。その月はイラスト付きの安っぽい財布を手に入れるよりも、綺麗な切手を残しておくことにした。

こうやって書いていると、好きなものを何も考えず購入を続けるものの、あるとき「もういいかな」というタイミングが来るような感じなのかもしれない。

 

 

でもまた転機がおとずれる。キングダムハーツだ。

発売前コラボキャンペーンとして、三ツ矢サイダーバヤリースオレンジの500mlボトルにキーホルダーがついていたのだ。はじめて手に入れたのはバヤリースオレンジのカイリのイラストキーホルダーだった。初めて見たカイリのデザインはすごく衝撃で「すごくかわいい、ほかのも集めたい」と思った。当時はファイナルファンタジーも好きだったんだけど、リアルすぎて、いまひとつ「大人のゲーム」という気持ちがあった気がする。そこにやってきた、少女漫画ほど目も大きすぎず、けれどディズニーとうまいぐあいに調和してデフォルメされたイラスト。もう釘付けだった。

親と買い物に行くたび、「バヤリースオレンジと三ツ矢サイダーが欲しい」とたびたびねだった。

でも親もそんなに毎度500mlジュースは買ってくれない、コラボ期間は早々に終わり、自分はキーホルダーを集められずに終わってしまった。すごくかなしかった。

 

その時期、もう一つの転機があった。インターネットである。

まだADSL回線もなかった気がするのだけど、ヤフーのオークションサイトを見て、バヤリースオレンジと、三ツ矢サイダーのコラボキャンペーンキングダムハーツキーホルダーがそれぞれ出品されていることを知った。700円だ。高い。けど、すごくほしい。

親はネットオークションなんて時期尚早だと思ったのかもしれないけど、「これも勉強になるかな」と思ってくれたのか、親のアカウントを借りて落札して、出品者と住所や振込口座の連絡などをメールでやりとりした記憶がある。そのときゆうちょ口座も開設して、出品相手には大変申し訳ないぐらい手こずったけど、すごく勉強させてもらえた。

 

届いたときはものすごく嬉しくて、もう少女漫画グッズは卒業していたけどキングダムハーツのキーホルダーチェーンは筆箱につけていった。

授業中に野村哲也さんの描いたソラ・リク・カイリのイラストを眺めて夢想していたし、もしこのときに学校に何かしら事件が起きたら、この筆箱もといキーホルダーだけはなんとしても死守するんだ。そんなことを考えていた気がする。

 

 

あと自分はもともと絵を描くのが好きで、だからそもそもイラスト付きのグッズに強く惹かれていった気がする。休み時間も家でも種村有菜さんの絵や、野村哲也さんのイラストをよく真似していた。

だから、イラストが入っているグッズがすごく欲しかったし、まんがもたくさん買っていたんだと思う。新しいイラストが公表されるたび、目を輝かせて一生懸命真似していた。

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わたしにとってグッズを買うという行為は、コンテンツ支援とか他者へのマウンティングだとかそんな面倒なものではなく、もともとそのイラストが好きで真似したいから買っていたのと買い物のフローが勉強になっていたから、という非常に単純な話だった。けどこれらは本質的な買い物の仕方ではないような気がする。

 

なんでいきなりこんな日記を書いたのかというと、近年、経済的に余裕が出てはいるものの「あれも、これも」という自分の買いもののスタイルにはさすがに疑問を覚えてきていた。「本当に欲しいものはなんだろう」「それを買って、自分はちゃんと使いこなせるか?」「単純な消費と収集行動ばかり続けていても、必ず上はいるし限界はある」という気持ちと向き合っていた。

ちょうど同世代の同じコンテンツが好きな友人たちも、家庭があるからという具合で、買い控えたりだとか、整理しているという話も聞いていたり、そのうえ自分の実家も引っ越すということになり、家に置いてきている様々なグッズのことを思い出して、「自分もそろそろ潮時なのかな」ということを考えざるを得なかった、というのが近いかもしれない。

 

そこで自分はどうしてコンテンツグッズを買っているんだろうな、と改めて昔のことを思い出しながら書いてみた。けれどグッズ本来の本質欲しさ(たとえば傘とかなら、傘の性質にこだわって買うだとか)に則った理由で買っているのではなく、やはりむかしから「コンテンツと決済フローありき」で買い物をしていた自分に苦笑している。

 

 

でも、何も考えずに買い物をするのが、買い物の一番の楽しさかもしれません。

そんなこんな、今後もやっぱりいろいろ買いあさるんだろうなあと考えていました。おわり。

 

 

最近読んだこの本もすごい。やっぱり消費行動も上には上がいる……。

【読書メモ】働き方完全無双を読んだ

今回はこちらの本を読んだので感想を投稿します。

働き方 完全無双

ご存知の方も多いと思いますが、こちらは5chの管理人・ひろゆきさんによる「働き方」の本です。

新年度ゆえに考えるところも多く、「まあこれからどうやって働くのが良いのかなあ」とぼんやり考えていたので手に取ることにしました。

 

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本の概要

「そもそもこのままだと日本経済やばいし、その中で個人としてはどういう戦略を持って生きるのが良さそうか」ということをテーマにして語られています。

どうして日本はまずいのか? 個人の働き方はどうして疲弊していくばかりなのか? そういった流れの中で、個人と国はどのような戦略を持っていけば良いのかという背景事情から、生じている問題、それらに対するざっくりとした提案対策が述べられています。

 

本の感想

「働き方」にはフィジカルな部分、メンタルの部分、そして時流を読み解く必要があるという、それらはごく当たり前なんですけど、ひろゆきらしいライトな語り口が独特ですごくおもしろく読めました。

 

当然ですが、働くためには(たとえそれがデスクワークの人でも)ある程度体力が必要なわけですが、その体力を維持するためには日頃の生活でどういう部分を大事にすればいいか?という単純ながらも重要なライフハックが淡々と述べられているんですけど、それがすごくおもしろい。

たとえばひろゆきは鼻炎に悩まされているそうですが、鼻炎の原因は結局鼻の粘膜周辺に血流がたまりすぎているから起きてしまう、ならば鼻をつまんで口を閉じて頭を左右前後に1分ほど振ってしまおう。すると、鼻に集中していた血流が「それどころではない」と気づいて分散されるので、鼻呼吸がスムーズに行える。

すごく簡単な話なんですけど、誰も言語化しなさそうなところをきちんと個人のエピソードに落とし込んで、持論を展開するという流れがすごくおもしろいです。

 

働き方についても、他人と差別化して価値を出せる人間になるにはどうすればよいか、どういうことを大事にしておけば自分の人生を守れるか、たまにずるがしこさを見せつつも、経営者としても労働者としても一つの筋を通して書いているので、ひろゆきの語り口が苦手でない・インターネットの文化を楽しんでいる人にはおもしろく読めると思います。

 

もうちょっと掘り下げた感想

実はこの本は二週前に借りて、一気に読み終えたぐらいには文章がおもしろかったんですけど、実は心に残るものがあまりありませんでした。

 

というのも、「良いとされる働き方」ってだいたい「エンジニアの理想の働き方」的な話に近しいものが多くて、それっておよそ自分は普段から触れる考え方だからこそあまり目新しさがなかったのかなあと考えています。(目新しいものがないから、役に立たないというわけでは決してないんですが)

 

あと「日本は観光資源で頑張った方がよい」というひろゆきの持論にも正直「うーん」で、「ひろゆきにしては(もしかすると勝手に期待しすぎなのかもしれない)至極普通すぎる発想だなーーー」という感じに思えたのが自分の敗因かもしれません。

日本のインバウンド施策ももうある程度頭打ちしている印象がありますし、なにより観光で稼げるお金って地方にそこまで分配されるわけでもないので、結局地域格差がどんどん生まれるんじゃない?とかなんとか考えています。

 

とはいえ個人のライフハックはものすごくおもしろくて、やや不謹慎なエピソードなんですけど、ひろゆきは経営者として色々な契約書に目を通す必要があるため、言葉の厳密性を非常に重んじているとありました。そして「言葉は正しく使わないといけない」というまあそれはそうっていう発想に至っているんですが、特徴的なのが「『●す』とインターネットに書くと罪になるけど『●ねばいいのに』と書くと願望にしかすぎないから、これは罪にならない。どうせ同じダメージを相手に与えるなら、後者の方がいいですよね」というところはさすが5chの管理人をやっているだけあるなあと(本当に不謹慎ですが)ちょっと笑ってしまいました。

 

まあどうせ働くなら、企業はもちろん国家ともwin-winでやっていきたいものだよなと思います。

 

あと以前に書いたこの文章も思い出していました。そういえばちょうどrubykaigiの時期でしたね。

srknr.hatenablog.com

 

というところで、働き方 完全無双の感想日記でした。