みたぬメモ

地味にメモ

読書メモ

最近コミケに出展する本作りのため、大量にバラの本を図書館で借りていた。そのついでに目についた適当な本を借りたので、自分用の備忘録としてメモしておきます。

たいした読み方はしていません。

 

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小飼弾さんを知ったのはいつだったか。winny騒動の頃には「珍しい名前のおじさんが色々語ってるな」と思っていた記憶があるので、すると10年ぐらい『名前だけはなんとなく知ってるプログラミングやってるおじさん』という認識のままであることに気づいた。そして「そういえばこの人は普段はどういうことを言っている人なんだろう」と思い至って借りた。

2013年発行の本ということで、いまの小飼弾さんとは価値観が多少は変わっているかもしれない。その上で正直に言えば、自分にとってはイマイチな内容の本でした。

内容としては、「ベストセラーよりロングセラーを読め」、「本を批判的に読め」、「愚かな友人といるぐらいなら本を読め」、「書いた本の感想をアウトプットしろ」といった本読みとして求められる姿勢のフレーズが列挙されている。

一つ目の「ベストセラーよりロングセラーを読め」に関してはナニワ金融道の青木先生も同じことを仰っていた。個人的にはそちらの本の方が、読書だけでなく金貸しの思想や、日本経済の問題点、そして金と人間の距離感を踏まえて人間はどう生きるかといった哲学の問題に踏み込んで書いてておもしろかった記憶がある。ちなみに青木先生はドストエフスキー罪と罰が好きで何年も愛読していたそうな。

だいぶ話が逸れた。

あと「愚かな友人と〜」についてもブッダが似たようなことを言ってた。要するにどこかで聞いたことある話ばかりに思えてしまった。

 

ある程度の知識を蓄えて、物事を俯瞰的に捉えることができる人たちの言うことは集約されてひとつの王道になるのは当たり前だろうけど、それが自分にはかなり物足りなかったようです。

本を何も考えずに消費してしまっているという自覚を持っている人には刺さる内容かもしれません。

 

ああ、でも本の中で囲碁棋士天文学者渋川春海という人を扱った冲方丁先生の初期作について紹介していて、それはちょっと今度読んでみたいなと思いました。

 

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「そういやムーミンってちゃんと読んでないな……」と思って借りました。

しかしムーミンほど内容が頭に入ってこなくてつらい本もない。最初は翻訳が悪いのかと思って他の人の翻訳も読んだことがあるんだけど、やっぱりよくわからず、文字がとにかく頭の中を通り抜けるだけという嫌な感覚ばかりが過ぎていく。著者であるトーベヤンソンの育った文化・言語圏の理解が、読み手の自分側に足りていなさすぎるのだと思う。

アニメーションで見ると、テンポや表情がわかるから「ああ、このキャラはこういう立場でこういうことが言いたいのね」というのがまだ楽しめるんだけど。すごいよねムーミンのアニメ。

 

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児童文学つながりで。

小学生の時にクラスの女子が読んでいたこの表紙が気になって、自分も読み始めたシリーズです。すごく懐かしくなって再読しました。

しかしいま読み返すと児童文学で扱うには重いテーマを随所に扱っているように思う。たとえば母親の育児疲れや、両親の離婚、死別などです。しかもこのシリーズ自体が、松谷みよ子先生自身が母親としてモデルになってる本なので、超リアル。

 

でも小学生の時にはそのあたりに引っ掛かりを覚えなかったのがすごい。いやもしかすると、そのへんのなんとなくの不穏さは感じ取っていたのかもしれないけど、そのへんがうまーくファンタジーで包まれている作品なのです。

たとえばパパとママが不和の間、『くまさん』という大人のくまが、小さいモモちゃんとアカネちゃんの面倒を見てくれる。おいしいスープを作ってくれたり、遊び相手になってくれたり、病気になったらすぐに病院に連れてってくれる万能の『くまさん』です。

たぶん小学生の時の自分は『くまさん』というキャラに対して、『こんなくまさんがいたら楽しいだろうな!』と『くまさん』が姉妹の生活にいつの間にか馴染んでいることについて疑わずに、姉妹二人の楽しそうな生活描写に心を弾ませていた気がするんだけど、大人の自分が今読むと「あ、『くまさん』は松谷みよ子先生が二人の娘のために雇ったシッターだ。そのシッターを『くま』として描いたんだ」と答え合わせができてしまった。

子供が読んでも大人が読んでもおもしろいのはすごいことだ……。

なんかまとまらなくなるのでこのへんで。

 

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なんかおすすめ書籍コーナーに置いてあったから借りたけど、まあいつものひろゆき氏だなという内容だった。

「自分に合わないところで頑張るな」「まず自分を大事にしろ」。それはそうという感じ。たぶんひろゆき氏と同じこと言ってる人はいる気がする。ただひろゆき氏といえば『2chの設立者』、『”それあなたの感想ですよね”』といった実績や言い回しに惹かれる人がそれなりにいて、そんな人がこんなこと言ってるし、あたしも肩の力抜いて生きよう!って思いたい人がたくさんいるから、こういう本が発刊されるんだろうなとは思いました。

でも彼の文章はとにかく読みやすいんですよね。内容が整理されていて、スーッと読める。頭を使わなくて30分ぐらいもすれば一冊読み終える。これがいい読書体験と言えるかどうかはわかりませんが。

レミニセンス現象というのは知らなかった。あとで調べよう。

 

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なんだかいっぱい書いたけど、最近いい本に出会ってないなあ……。