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キングダムハーツのセリフで英語を学ぶその2

つづきつづき。

srknr.hatenablog.com

 

今日扱うカイリのあるセリフにめっちゃくちゃ苦戦したので、今回はあえて簡単なセリフも丁寧に追いかけます。

 

1. デスティニーアイランド1日目

カイリ:I've told you before, I don't remember.

オリジナルだと「覚えてないよ、前にも言ったでしょ」というセリフが英文だと逆の順番に。こういうの個人的にはおもしろいです。時制の一致って高校英語にあったなー。

「前にも言った」だけなら"I told you before"で良さそうなものですけど、そのあとに「今そのことは覚えてない」という内容が続くため、単純な過去形ではなくてhave + 過去分詞の形にしないといけないよねなんとかかんとか。

 

ソラ:Nothing at all?

 「何もない?」だと、前後の会話の流れがちょっと不自然になるので、ここは「何も覚えてないの?」ぐらいが良さそう。オリジナルだとここは「思い出したかと思って」というセリフですけど、確かにソラは1人で不思議な夢を見ただけなのに、突然カイリが故郷のことを思い出すという思考に至ったかのように取れるソラのセリフは不思議ちゃんだったので、この改変はGood jobかもしれません。

 

カイリ:Nothing.

何も覚えてないよ」という感じでしょうか? シンプルなセリフですけど、このセリフはあとの訳の解釈で重要になってきます。(きました)

 

ソラ:You ever want to go back?

カイリは(故郷に)帰りたくないの?

……まあ久々にゲーム画面観てストーリーを追っているわけですけど、なんかソラもたいがい無茶振りな質問をしているなあと思いました。でも微笑ましいです。

 

カイリ:Well, I'm happy here.

うーん。私はここで幸せだから(帰りたくはない)」というセリフは、オリジナルと一緒です。

 

ソラ:Really...

本当か……

なんでソラってこんなに不思議ちゃん質問をカイリにぶつけてるの??? ねえ?ねえ???(笑っています)

でもそれほど目覚めの園での体験は、ソラにとって不思議かつ衝撃的なものであったのだなって今更ながら思います。まあそれ以上の不思議体験をソラはこのあとたくさんするわけですけど!!!

 

カイリ:But you know...

you knowはとりあえず無視できそうなので「でもね……」と、カイリのセリフが続きます。

 

 

カイリ:I wouldn't mind going to see it.

 

わたし、ここの訳が一番今日苦戦しました。

オリジナルだとここは「見てみたいって気はするな」というセリフなんですけど、「なんでwouldn't mindなんじゃ????」と、滝汗です。

woudn't mindの文を見て私が不思議に思った理由を簡単に書くと、「would」で「〜したい」という解釈をしつつも「not」の否定が入っているし、さらには「mind」は「気にしない」という意味だと解釈したら、ここのカイリのセリフは「見に行くことを気にしないんじゃないかなー」って……変じゃね!?変だよね!?ってなったというわけです。

 

一応Google翻訳にかけてみたところ、「私はそれを見るつもりはない。」、あっなんかおかしい。グーグルがめずらしくおかしい。そんな壁にぶつかります。

 

ここでまたネイティブの友達先生に聞いたところ、「一連のセリフの流れを意識してね」とアドバイスをもらいました。というわけでまとめると、

 

  • 2人のやりとりから、カイリには故郷の記憶がないことがわかっている
  • ソラは「故郷へ行きたくないの?」と質問
  • それに対してカイリは、「私はここで幸せだから」と、故郷に行きたい気持ちよりここでの幸せを強調することで、故郷に行きたい気持ちを否定している
  • ソラ「本当に?

 

この流れを簡単にまとめると、カイリは会話の流れで一度、故郷に行きたい気持ちを否定しているため、単純に「行きたい!」とは言えない状態である。

だから、「I wouldn't mind going to see it.」は、「行きたくなくはない」を訳したもので、結局は「行きたい!!」という気持ちを表しているんだよ〜と教えてもらいました。なるほどすっきり!

確かにカイリがここで「But I want to go there!」と言ってきたらソラもさすがに「おまえ幸せじゃないの!?」という疑問を抱きかねないし。

カイリは、ここデスティニーアイランド)で幸せなのは否定しないけど、でも行きたい気持ちも当然あるよ!とソラに伝えているのが、カイリという女の子は改めて、色々な人の気持ちを俯瞰して考える聡明な少女というのがわかる表現で、翻訳者さん本当にナイスです。

 

 

===

なんだか熱く書いたら今日もあっという間に2,000文字超えでした。今日もあの幼馴染のセリフまでたどり着けなかった。。。そして明日は飲み会の予定なので、彼が出てくるのは木曜になるのです。すまんの……。

 

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