みたぬメモ

地味にメモ

Re:Mindに寄せて殴り書き感想(KH3のネタバレを含みます)

Re:Mindが発売されましたね! スタッフのみなさま、お疲れ様でした。

プレイがざっくり終わったので、感想と気持ちを書いていきます。Re:MindとKH3のネタバレと、一部批判的な表現を含みます。

 

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なお、ふんわりしたKH3の感想は以下。

srknr.hatenablog.com

 

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Re:Mindが終わったとき、まず思ったのは「飽きた」「これは本編に組み込むべき話だった」と思いました。

 

そもそも、KH3は「なんでこれ提供したの?」と、首をかしげるようなものでした。

 

まず、シリーズ原点となるキングダムハーツ無印は、私にとって本当に衝撃的でした。さまざまなワールドでは、その彩色美や愉快なギミックに触れることができ、ディズニーキャラと共に3次元リアルタイムバトルを行なえる。道中現れる、魅力的なファイナルファンタジーとディズニーのキャラクターたち。それらと織りなす壮大なオリジナルストーリー。

幼馴染を探すという旅の目的がブレることなく進み、最後に出会えたと思ったらまたお別れ。そこで宇多田ヒカルさんのテーマソングが流れて……彼らの旅はまた出会えるまで続いていく。

もちろんシステムの粗はあるんですけど、間違いなく傑作でした。例えるならレストランで人生で初めて食べるフルコースだったのかもしれません。(レストランといっても、イメージとしては知名度も人気もまだそこまで熟成できていない感じの個人料理店です。(キングダムハーツは当時まだスクエニの稼ぎ柱になっていない・シリーズ化していないという意味を込めて))

忘れられない衝撃です。本当に美味しかった。前述した通り粗さはあるけど、最初から最後まで楽しく、満足感を覚えながら食べられる料理でした。

 

「ああ、またこのレストランに来て、フルコースが食べたい。(でも、シリーズ化していないし、また来られるか怪しい)」、その願いが叶ったのがキングダムハーツ2(ファイナルミックス+)だと、思います。異論あるでしょうが、私にとってはすばらしく美味しかったコースです。以前のフルコースメニューの粗さを補強して、さらに自分の期待を超えるメニューでした。間違いなく満足度1位のレストランでした。

 

そうして人気を重ねたレストランが、今ではリピーターも世界中に増え、毎日人で溢れている。さて次はどんなフルコースを出してくれるんだろう。

そうして出されたフルコースは、

・盛り付けは綺麗だけど水切りが甘い水浸しの前菜

・味付けが迷子の具沢山スープ

・見た目は立派だけど小骨が多い魚

・表面が焦げすぎの、中は生焼けの肉

・デザートが出てこない

「(これまでと比較して)新鮮味のない同じような料理の繰り返し」、「完成されてない」、「満足できない、足りない」、「具材はいいのに、どうしてここに力を入れたんだ」、「結局何を伝えたいのかわからない」、KH3のエンディングを迎えた当初はそんなことを感じていたと、思います。

本当に同じ店か? もうここに来るのはやめたほうがいいんだろうか。そんな疑心暗鬼になっていたところに、Re:Mindというのは

 

「ごめんなさい、先に出したフルコースは我々が本来意図通りに提供したかったものとはちょっと違うんだ。だからもう一回食べてみて?(有料)

 

と、提供されたものだなと思いました。

同じ具材で作られているけど、確かに今度こそ美味しい。そうだよこういうものを求めていたんだよ。そして、なるほどここでこういう盛り付けにしていたのはこういう意図だったのか、ここでこういう調理方法にしていたのはこういう味わい方をしてほしかったのか……、と、それはそれで満足できます。

 

けど、やっぱり「どうして最初からこれを提供してくれなかったのかな」って、思ってしまう自分がいました。

もちろん、自分の意思でもう一度お金を払って購入することを決めたわけですし、何かを手に入れるのに対価は必要なものだとも理解しています。だから「金を取るなんてふざけているのか、無料でよこせ」とは、口が裂けても言う気はありません。

Re:Mindはよかった。けど、もう飽きた。先に一応同じようなものを食べたから。だからこそ最初から、こちらを出して欲しかった。

 

Re:Mindを作るための労力を低く見積もる気もありません。スカラアドカエルムのワールド探索はおもしろかったし、ギミックも1を思い出してすごく楽しめました。あと各キャラクターが操作可能になったのもワクワクしたし、特にカイリの攻撃エフェクトや操作性はすごく好きです。

何より、各種レビューや感想ですごく叩かれていたKH3を、なるべく矛盾ないようにKH3の流れにもう一度丁寧に作り組み込んだ姿勢は、すごいと思います。

けど、最初からこれを出して欲しかった。それなら、KH3に抱いた感想を持たなくて済んだのに。逆に言えば、Re:MindによってKH3をどう評価すればよいか、更にわからなくなってしまった。そんな気持ちもあります。(実際もうKHから離れちゃった客もいるしさあ……)

 

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(ここからはぐだった自分語りとこれからについて)

自分は、コンテンツは単純な好き嫌いの二元論で語れるとは思っていなくて、「あーこれは合わなかった」「ここはそうでもないけど、ここは特にすごく好き」でいいんじゃないかな、『自分はKH3(Re:Mind含めて)は正直微妙だったし、ゲームとして退屈で、途中ながら作業しまくりだったけど、でもKHシリーズ全体は好きだよ』のスタンスです。

 

『おまえは昔からキングダムハーツを追いかけてきたから、このゲームがクソだと認められないんじゃない? 一貫性の原理が働いていて、もはやキングダムハーツが好きって思い込んでるだけじゃないの?』と、自問自答もめちゃくちゃしました。

でもやっぱり、まだ年端も行かない頃にプレイして、ソラのまっすぐさやリクの不器用さとかカイリのひたむきさとか、そういうキャラクター達に感動した自分の気持ちまで否定する必要もないな……と。

先に書いた通り、特に一度は好きになっているコンテンツを、単純な好き嫌いの二元論で語るのってすごく極端だと自分は思っています。キングダムハーツとは長い付き合いなので、一時期は『これは傑作だ!だから全部肯定しないといけないんだ!』と思い込んでいた時期もありましたけど、でもちょっと嫌いな要素が積み重なっている部分があるからといって、全否定する必要もないよね??(自問自答)

 

もう一つ。『自分はキングダムハーツのターゲットから外れたんだろうか』、こんなことも考えました。でも、ゲームってそもそも自分に100%合う合わないの二元論じゃない、と思っています。

(そろそろ眠くなってきた)最近よくチェスを打つんだけど、チェスが合う合わないって多分ないんですよね。戦略が強いか弱いか、長く続けられるか続ける気力がないか、駒の動かし方を把握しているかしていないか、深く考えるのが好きか嫌いか、そういういくつもの要素が組み合わさっていて、「このゲームは好き」「難しくていや」「まあたまに遊ぶ分には楽しい」とかが決まると思っています。100%合うゲームあったらプロになればええんやで……。

自分もキンハーに至っては面倒なギミックやミニゲームはどちらかといえば嫌いで、すっとばしたいけど、でもこの要素が好きだ・気になるからやり続ける、みたいな。

 他のゲームやコンテンツのことを一度思い浮かべば、「えっなんでこんなことに悩むんだろう」と思えることも、キングダムハーツだからこそ、むずかしくいろいろ考えられるのかもしれませんね?(自問自答)

 

というわけで、お金を払ってプレイする限りは、自分も一応客層に含まれている(と思いたい)し、今後もきっとキングダムハーツは好きなんだろうな、というのを踏まえた上で……、けど『今後のキングダムハーツシリーズは様子見』に落ち着くのかな、と感じています。

 

オタクやめるわけじゃないし、繰り返しになるけど嫌いになったというわけでもないです。

ただ、「なんか飽きた」、「もっとちゃんとしたゲームやりたい」と思う以上は、たぶん一度距離を置いたほうがいいのかなあ、そういう時期も来るんだろうなと(やっぱり環境の変化とかもある)、Re:Mindをやりながら色々なことを思いました。

 

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本当に書きなぐりになってしまった。もしかすると朝起きて「ぎゃー!」って言いながらすごい修正をするかもしれない。

長々と読んでくれてありがとうございました、ではリミットカットがんばります。